風景を光景として意識した日
2025年02月21日
風景=目の前に見える世界のこと
景色=鑑賞の対象として眺める風景のこと
光景=風景の中で起こっている一連の出来事
辞書で調べたらどう説明されているかは知りませんが、僕はこのように思っています。
さて、時を遡ること26年前の今日。1999年2月21日の正午前に荷物が届きました。ネット通販で買ったカメラです。LOMOとHOLGAというトイカメラを同じ店で注文しましたが在庫の関係でLOMOを先に送るとのことでした。
ちょうど難波へ出かける用事があったので、前もって買っておいた24枚撮りのフィルムをLOMOに装填し、試し撮りがてら自転車でブラブラと走りだしました。
それまでカメラは持っていませんでした。写真撮影にも興味はありませんでした。高校生の頃から続けていた映画制作に行き詰まり、次の表現手段を模索する中で最終的に出会ったのが「写真」だった、ただそれだけです。

























難波から3時間ほどで戻り、近所のカメラ店のスピード仕上げでアガリを受け取ってきました。自分の想像とはなんだか違っていて、うまくいったのかダメだったのかはよくわかりませんでしたが、役者やセットや小道具などを用意しなくても何かが撮れる。そしてシャッターを押せば自分ひとりだけでも何かが写せる。 そのことに気楽さを感じました。
これが、僕が風景を光景として初めて意識した日のことです。
あれから丸26年が経ち、明日から27年目です。映画制作よりもはるかに長く続いている表現手段になりました。作りたいものはたくさんありますので、まだまだ藻掻いていきたいと思います。